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謝罪をしない加害者の心理

不倫された被害者が不倫の事実を知り、不倫した相手を問い詰めるも、弁解や言い訳などの自己弁護に終始したり、または逆ギレしたりして、全く謝罪をしない、という場合があります。

そうなると、被害者は、ますます許せない気持ちになり、余りに不誠実だと怒りを増幅させ、憤りを隠せなくなります。

では、なぜ謝罪をしないのか、という問題です。

問題を起こした相手が全く謝罪をしない、というのは、大抵、心に余裕が無いからです。

人は、重大な問題を起こしてしまったとき、そこから生じる損害や被害に対して、とても責任を追いきれないと感じると、素直に現実を受け止められなくなり、追い詰められた状況から逃れようと、自分の非を認めずに正当化しようとしてしまう、という精神状態に陥ることがあります。

目先の、自分の「身の保身」で頭が一杯になってしまい、それ以上のことは考えられなくなってしまう、ということです。

例えば、よくニュースなどで、逮捕された人が、最初の時点では、事実を否認するということを見かけるとおもいます。
もちろん、自分が全く悪くないと思っていれば、とぼけたりはしません。
いけないことである、非難されることをしたのである、という自覚があるからこそ、そのような対応をしてしまうのです。

「謝罪」というのは、冷静に自分の行った言動を振り返って考えてみたり、相手の立場になって、精神的苦痛や被害の状況を想像してみるなど、ある程度の高度な作業が必要となるので、状況が落ち着き、冷静に考えられる精神的な余裕がないと難しいことなのです。

そのため、まずは加害者に対し、その言動によって生じた被害や損害などを伝えて、事の重大さを気づかせ、謝罪や賠償すべき必要性を自覚認識させる、ということが何よりも重要なのです。

もっとも、ある程度の「自覚」と「認識」による、ある程度の「謝罪」しか期待することは出来ません。

非を咎められ、責められている間は、残念ながら、完全な形での、心からの謝罪や反省というものは難しいということなのです。